電波時計のおかげでガラケーとスマホ二刀流派の派閥に属す一派の方法序説(デカルトjaトルカデ)
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https://ja.wikipedia.org/wiki/時計の歴史
https://ja.wikipedia.org/wiki/対数螺旋
対数螺旋(たいすうらせん、英: logarithmic spiral)とは、自然界によく見られる螺旋の一種である。等角螺旋(とうかくらせん、英: equiangular spiral)、ベルヌーイの螺旋ともいい、「螺旋」の部分は螺線、渦巻線(うずまきせん)、匝線(そうせん)などとも書く。研究者に17世紀のスイスの数学者ヤコブ・ベルヌーイ(ジャック・ベルヌーイ)がいる。
定義
極座標表示 (r, θ) で定義式は
直交座標における媒介変数表示として、
後述する理由により、対数螺旋とは(ひとつの定数 B のみを用いて)
性質
対数螺旋は自己相似である。すなわち、任意の倍率で拡大または縮小したものは、適当な回転によって元の螺旋と一致する。例えば、e2πb 倍に拡大したものは、回転することなしに元の螺旋と一致する。対数螺旋は、拡大・縮小以外にも様々な変換に対する不変性を持つ。例えば、伸開線および縮閉線は自分自身に一致する[1]。
中心から伸ばした半直線と螺旋は無限回交わるが、隣り合う交点について、原点との距離の比は一定で e2πb である。対して、距離の差が一定であるような螺旋がアルキメデスの螺旋である。
中心から伸ばした半直線と対数螺旋が成す角は一定である。等角螺旋の名はこの性質に由来する。実際、その角 α は
対数螺旋の形状は巻きの向きとピッチのみ、すなわち b のみによって決まるので、回転による違いを考慮しないならば、対数螺旋とは r = ebθ によって定まる曲線である、と定義してもよい。B = eb とおけば、さらに簡潔な式 r = Bθ で定義できる。
螺旋上の一点から螺旋に沿って中心に向かうと、前述のように無限回渦巻き、中心に辿り着くことはできないが、その道のりは有限である。実際、例えば b が正のとき、中心からの直線距離が r である点 (r cos θ, r sin θ) (ただし、r = aebθ)から中心までの道のりは
曲率関数は
指数関数は、複素数平面において、実軸にも虚軸にも平行でない直線を対数螺旋に写す。しかも、任意の対数螺旋はそのようにして得られる。実際、指数関数によって
同じく複素数平面において、実部と虚部がともに 0 でない定数 k に対する関数 xk は、実軸を対数螺旋に写す。
自然界における対数螺旋
対数螺旋は、自然界のさまざまなところで観察される。例えば、隼が獲物に近付くとき、対数螺旋を描いて飛行する。その理由は、獲物を一定の角度で視認するためと考えられる[2]。同様に、蜂が花に向かって飛ぶ軌跡も対数螺旋に近い[3]。渦巻銀河の渦上腕は、ピッチがおよそ10度から40度の対数螺旋の形状に近い。太陽系を含む銀河である銀河系は、主要な渦状腕を4本持つとされ、そのピッチは比較的小さく、12度ほどと考えられている[6]。
なお、同じ渦巻きでもクモの網に見られる横糸の渦巻きはアルキメデスの螺旋である。巻き貝、あるいはそれ的なものでも、オオヘビガイのようにあまり太さを増さないままに巻数が多いものはこれに近くなる。
人工物における対数螺旋
文房具のPLUSから、刃の開き角度を常に30°を保つベルヌーイカーブ刃を使ったフィットカットカーブはさみが発売されている。[9]
近年では、PlayStation 4の筐体内部の冷却機構に取り入れられ、PlayStation 3の後期型に比べ特性を大幅に改善した[10]。
黄金螺旋
オウムガイの殻の模様は黄金螺旋を描いている、という説は有名である。しかし、その合理的な理由は知られておらず、実際にはオウムガイの殻のピッチは8度から10度であって17度とはかけ離れているなどの、黄金螺旋ではないとの指摘もある[11][12][13]。
歴史
まだ曲線を式で表す方法が知られていなかった時代であり、曖昧な表現ではあるが、これは対数螺旋について述べているものと解釈されている[14]。中心に向かいながら同時に上下にも旋回する、内にも外にも無限に進む線が考えられる。この線は無限の大小の故に人の手では引かれない。その始まりと終わりがなく、見い出されず、ただ頭の中で理解されるだけである。—下村耕史訳『「測定法教則」注解』 p. 36
対数螺旋を初めて数学的に考察したのは、解析幾何学の祖、ルネ・デカルトである。螺旋の進行方向が中心に対して常に一定の角であることに注目し、この螺旋を等角螺旋と呼んだ[15]。エヴァンジェリスタ・トリチェリは、対数螺旋上の一点から中心までの道のりが有限であることを示した[16]。
ヤコブ・ベルヌーイは、対数螺旋の伸開線および縮閉線は自分自身に一致することを示した。彼は、この螺旋の「拡大しても変わらない」などの性質に魅了され、ラテン語で Spira mirabilis (驚異の螺旋)と呼んだ。ベルヌーイの望みは Eadem mutata resurgo (変化しても同じように生まれ変わる)の語句とともに、墓石にこの螺旋を彫ってもらうことであったが、誤ってアルキメデスの螺旋が彫られてしまっている[17]。
脚注
- ^ 岩波数学辞典第4版 100.G
- ^ リヴィオ、p. 149
- ^ 上村、p. 125
- ^ 『世界大百科事典』平凡社、1988年、螺旋の項
- ^ 上村、p. 115
- ^ Y. M. Georgelin and Y. P. Georgelin, The spiral structure of our Galaxy determined from H II regions, Astronomy and Astrophysics, vol. 49, no. 1, May 1976, p. 57-79. abstract
- ^ アータレイ、p. 83
- ^ アータレイ、p. 110
- ^ PLUS フィットカーブはさみ
- ^ 国内発売まであと約1か月のPS4,筐体設計の秘密が明らかに - 4Gamer.net
- ^ 上村、p.129
- ^ Zell-Ravenheart, p. 274
- ^ 自然の中の黄金比
- ^ 『「測定法教則」注解』 p. 227, p. 300
- ^ リヴィオ、p. 149
- ^ マオール、p. 164
- ^ マオール、p. 170
参考文献
- 日本数学会編『岩波数学辞典』第4版、岩波書店、2007年 ISBN 978-4000803090
- マリオ・リヴィオ著、斉藤隆央訳『黄金比はすべてを美しくするか』早川書房、2005年 ISBN 978-4152086914
- 上村文隆『生き物たちのエレガントな数学』技術評論社、2007年 ISBN 978-4774132112
- ビューレント・アータレイ著、高木隆司訳、佐柳信男著『モナ・リザと数学』化学同人、2006年 ISBN 978-4759810585
- Oberon Zell-Ravenheart, Grimoire for the Apprentice Wizard, New Page Books, 2004、ISBN 978-1564147110、グーグルブックスにおける検索結果
- アルブレヒト・デューラー著、下村耕史編訳『「測定法教則」注解』中央公論美術出版、2008年、ISBN 978-4805505786
- エリ・マオール著、伊理由美訳『不思議な数eの物語』岩波書店、1999年 ISBN 978-4000059435
関連項目
外部リンク
- Weisstein, Eric W., "Logarithmic Spiral" - MathWorld.(英語)
- Weisstein, Eric W., "Golden Spiral" - MathWorld.(英語)
- 上村文隆、はまぐりの数学
- Spiral - 対数螺旋のピッチを調べることができるフリーウェア
- NASA, Astronomy Picture of the Day - ハリケーン・イザベルと子持ち銀河の写真
- NASA, Astronomy Picture of the Day - 平成20年台風第2号と回転花火銀河の写真
- Jim Wilson, Spira Mirabilis, University of Georgia